例によって朝が来る前に目が覚め、充電中のスマホにヘッドホンを接続して「らじるらじる」を聴きました。まだ三時台で今日は合唱曲を特集していました。聴いていると特徴のあるリズムがあり、「これって中学時代に習った、シンコペーションじゃないの?」と、突然今まで思い出したこともなかった言葉が頭の中をよぎったが、どうもそのまま居眠り(?)してしまったようです。
そのあと気がつくと私が好きな「明日への言葉」が始まっており、高年齢の女性の声が「ヨシムラ・・・ヨシムラ・・・」と、落ち着いた上品な語り口で語っています。しばらくは「ヨシムラってこの女性の旦那さんのことのようだけど、何をした人なの?」と疑問に思いながら聴いていると、「生活のために会社勤めをしていると書けないので」と・・・。また、「私の方が芥川賞を頂いたので・・・」と来たところで、「ひょっとして・・・」と分かりかけてきました。
「ひょとしたら吉村昭のこと?」
ピンポーンご名答。お話の相手は吉村昭さんの奥さんの津村節子さんのようです。 今調べてみると昭和3年生まれとのこと。御年88歳になられるようです。小説家というものはとても頭の良い人だと思っていますが、88歳でも記憶に一点の淀みもないようで、昔の話もすらすら出てきます。63歳でもやたらと代名詞が出てくる我々とは土台が違うようです。
さて、吉村昭さん。私は高校の夏休みの宿題で映画を観て「読書感想文」を書いた(映画を観たあとその作品を読みましたが)くらいの読書嫌い。そんな私が傾倒した小説家の第一はこの方です。
最初は航空機、航空機に興味があったため、「零式戦闘機」 を手に取ったのが最初でした。そのあと何冊目かで「高熱隧道」に出会って吉村ファンは確定しました。
そんな彼の没後10年ということで奥さんがお話しされていたようです。